猫の種類によって、かかりやすい病気

2021年8月15日

便秘や嘔吐など、症状だけで病気を見つけられる事もあります
大した事ないと、あなどらずに、大事な家族を守りましょう
(猫種を掲げてはいますが、より多いと言うだけで、基本全ての猫に当てはまると思って下さい)


病名 便秘 (コロコロしたうんちが少量しか出ない場合でも便秘です)
たかが便秘と思われるかもしれませんが、
全く出なくなって病院でかきだしてもらうようになったり
薬が効かなくなって結腸を手術で切除。。。という事も。
猫は普段からあまり水を飲まないので、便秘になりやすい体質ですが
その他の原因としては、完全室内飼いによる、運動不足や肥満
吐き出せなかった毛玉、トイレが汚くて使えなかった時や
多頭飼いによるいじめなどで思うようにトイレを利用できない場合でも便秘になります
猫種 猫種や雌雄での差はないが、短毛よりも長毛(飲み込む毛の量が多いので)

病名 膀胱炎(細菌性・特発性)
飲水量の少ない猫は排尿回数が少なくて、長時間膀胱に尿を溜めてしまいます
その為、尿中の老廃物などが膀胱を刺激して炎症を起こします
また、便秘でも言えますが、ストレスやトイレが汚いなどの理由で起こる事もある(特発性)
猫種 全ての猫種 猫種ではないが、避妊したメスに比較的多い

病名 尿石症(尿路結石・膀胱結石)
猫はあまり水を飲まないので尿が濃縮されて石に。細菌感染や遺伝、食べ物にもよる。
尿がアルカリ性になると作られやすくなるストルバイト結晶が多いです
猫種 ラガマフィン アメリカン・ショートヘア ヒマラヤン スコティッシュフォールド
   ブリティッシュショートヘア ラグドール

病名 毛球症
グルーミングの際、飲み込んだ毛を上手に吐けないこは、お腹に溜まってしまい
最悪、手術によって除去、となる事もあります
猫種 毛の殆どないスフィンクス以外全て なかでも長毛種(特にノルウェージャン)

多発性嚢胞腎(腎不全を伴う)
腎臓に液体などがたまった袋状のものが出来、加齢に伴って数が増えていく
その結果として、腎機能が低下していくため
腎不全を引き起こしてしまう遺伝性の先天的な病気
猫種 ペルシャ及びペルシャの血縁の猫種 アメリカン・ショートヘア 雑種

慢性腎臓病(腎不全)
高齢猫の死因としては常にTOPで高齢猫の大半が患っていると言われている
症状が現れた時には腎臓の機能が1/3くらいに落ち、早期発見も難しい
猫種 全ての猫種 ミヌエット ペルシャ及びペルシャの血縁の猫種には遺伝で出る場合も

肥大型心筋症
心筋(心臓壁を構成する筋肉)が分厚くなって柔軟性が低下し、心臓が全身に
十分な血液を送れなくなる病気
突然死を招く事もある怖い病気だが、早期発見には高い診断技術が必要な為
症状が出て気が付く場合も多い(しかも約7割が無症状。。。)
猫種 スコティッシュフォールド アメリカン・ショートヘア
   ブリティッシュ・ショートヘア ノルウェージャン ラグドール メインクーン

関節炎
人間と同じで、高齢になり関節の軟骨や周囲組織に障害が起きるものを一次性
年齢に関係なく、他の病気によって起こるものを二次性と言い
遺伝的な素因で起きるスコティッシュフォールドの軟骨異形成症候群などが
挙げられる
猫種 一次性のものは全ての猫
   二次性は スコティッシュフォールド デボン・レックス シャムなど

甲状腺機能亢進症
代謝や体温などの調節をするためのホルモンが過剰に分泌される事によって起こる。
腎臓や心臓などの重要な臓器に影響を与えるため、早期に発見して
上手にコントロールしてあげる事が大切。
慢性腎臓病などと一緒で高齢猫に起きやすい病である
猫種 全ての猫種 高齢猫

歯周病
歯に付着した細菌が出す毒素によって歯肉や歯周組織に炎症が起きる病気。
歯周病は歯肉の腫れなどの歯肉炎に始まり、症状が進行して炎症がすすむと
歯周炎となり、歯茎からの出血や、歯がぐらぐらする、抜けるなどの症状が出て
さらには、炎症から侵入した細菌が血流に乗って全身に運ばれ、心臓・腎臓・肝臓
などの病気を引き起こす原因となる事もある
また、その逆に糖尿病や腎不全、猫エイズにかかった事によって免疫が低下し
歯周病を悪化させる場合もある
猫種 全ての猫種 3歳までに7割の猫が発症

猫後天性免疫不全症候群(FIV)通称猫エイズ
猫同士の直接的接触、主に猫同士のけんかによるかみ傷から感染する猫エイズは
ウイルスの長期感染によって免疫機能が著しく低下し
さまざまな病気にかかりやすくなる病気
猫免疫不全ウイルス感染は、大きく分けて3つのステージに分類され
3段階目のステージまで進行したものを後天性免疫不全(猫エイズ)と呼ぶが
このウイルスに感染しても全ての猫がここまで進行するわけではありません
猫種 猫種による違いはないが
   外に出している猫はほかの猫と接触する機会が多いのでリスクが高い

糖尿病
体が糖というエネルギー源を利用できなくなり、その結果
使われない糖が血液中に溢れてしまう病気で、エネルギー源の代わりとして
体の脂肪を分解してしまう(糖尿病患者さんが痩せるのはこのため)
また病的な高血糖になると、尿に糖が流れ出すようになり水分も一緒になって出るので
必要以上に脱水症状になる「多飲多尿」
重症化すると、食欲がなくなり入院して集中治療しないと助からない場合もある
猫種 ブリティッシュ・ショートヘア シャム ロシアンブルー

ピルビン酸キナーゼ欠乏症
赤血球の機能を保つのに重要な「ピルビン酸キナーゼ」という酵素が
遺伝的に欠損している事により、赤血球が破壊されて貧血が起こる血液の病気です
治療方法も限られていて、重症になると、安楽死が選択される場合もあります
遺伝性の疾患なので、予防方法としては
ピルビン酸キナーゼ欠損症の子猫が生れないようにすること。
そのためには、病気にかかった猫を繁殖に使わないように
繁殖前に遺伝子検査で調べる事が大切です
猫種 アビシニアン ソマリ エジプシャンマウ サイベリアン シンガプーラ
   ノルウェージャン メインクーン ベンガル マンチカン